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    食物アレルギーは、犬の免疫系が食物中の成分に異常に敏感に反応すると起こります。アレルギーは通常、皮膚の反応を引き起こし、ほとんどの場合、かゆみを伴います。また消化管にも影響を及ぼして、嘔吐や下痢を引き起こすことがあります。食物不耐性は免疫系を含まない反応ですが嘔吐や下痢、その他の臨床症状を起こすことがあり、年齢を問わずすべての犬に起こる可能性があります。犬は、食事に含まれる特定の成分(抗原)に対してアレルギー症状を示すようになります。抗原のなかでは、タンパク質がもっとも一般的です。牛肉と乳製品に含まれるタンパク質がアレルギーを起こしやすいという説もありますが、アレルギーは、その犬が日常的に食べているタンパク質に対して、もっとも発症しやすくなります。米国では、牛肉がドッグフードに含まれるタンパク質としてもっとも一般的で、アレルギーのうち約60%を占めています。英国では、ラム(子羊肉)や鶏肉のようなタンパク質がドッグフードによく使われていて、その結果、牛肉や乳製品を原因とする食物アレルギーは、かなり少なくなっています。商業的なドッグフードの製造方法が、抗原(アレルギー反応を誘発する物質)を増加させている可能性があノります。その結果、同じ原材料からなる新鮮な食事はアレルギー反応を引き起こさない一方で、加工されたフードでは、アレルギー反応を起こすのかもしれません。早すぎる離乳や幼齢期の胃腸の感染が、成長後の食物アレルギーの発症に関連しているという獣医師もいます。すべての犬が食物アレルギーになり得ますが、なかでもとくに確率の高い犬種として、コツカー・スパニエル、ダルメシアン、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル、ラブラドール・レトリーバー、ラサ・アプソ、ミニチュア・シュナウザー、シヤー・ペイ、ソフトコーテッド・ウイートン・テリア、ウェスト・ハイランド・ホワイトテリアが挙げられます。食物アレルギーは、犬が以前に食べたことがない食べ物を、少なくとも1か月間(できれば6週間〜3か月間)与えてみることで診断します。それによりアレルギー反応が消滅し、以前のフードを再び与えると反応が再発するなら、真の食物アレルギーであることが確認できます。犬には、アレルギーを起こさないとわかっている成分からなる手作りまたは市販の食事を与えてください。獣医師を通じて”除外食”を入手することもできます。こういったフードは、犬が以前に食べたことがないと思われる、カラフトシシヤモ(深海魚)やタピオカ、ジャガイモ、カモなどからつくられています。アレルギー反応の危険性を少なくするため、抗原の大きさが変えられている低アレルギー食を製造しているドッグフードメーカーもあります。 

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