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    犬の防御能力は、年齢、性別および犬種によってもちがいます。自然の防御機能は大の最盛期にもっとも力を発揮しますが、やがて衰えていき、その結果、高齢になるにつれてがんや感染症の発症頻度が高くなります。犬種は、平均以上の自然防御機能を受け継ぐものもあれば、その道もあります。たとえば、ある感染因子が犬を攻撃した場合、コツカー・スパニエルは、ほかの犬種よりも自己免疫性溶血性貧血などの自己免疫疾患(免疫系が自分の体の細胞を攻撃する疾患)になる可能性が高くなります。自然防御機能は、麻酔薬のような特定の薬剤の攻撃を受けることもあります。速効性バルビツール酸剤はすべての犬に安全な麻酔薬ですが、グレイハウンドなどの視覚ハウンドは、バルビツール酸塩の代謝に時間を要するため、麻酔からの回復時間がほかの犬種よりも長くなります。同様に、麻酔前鎮静薬のアセプロマジンは、健康なすべての犬には安全な薬ですが、体重当たりの投与量が同じ場合、ボクサーに対しては、ほかの犬種よりも長時間かつ深い鎮静作用を示します。感染や医学的な疾患に対して、飼い主は、大の感受性を確認したり、特定の治療に対して特別な看護の必要性があるかどうかを、常日頃から把握しておく必要があるでしょう。 

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