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    胸膜(肺と胸腔内側を覆う2枚の膜)のあいだに貯留する液体は、すべて胸膜の溶出液です。外傷、腫瘍、特発性出血によって、胸腔内に血液が貯留することがあります(血胸)。より一般的な症状として、漏出液という血清のような液体が心不全で貯留します。肝臓や腎臓の疾患、身体のほかの部分から肺に転移した腫瘍によって、液体が貯留することもあります。胸膜炎による膿が胸腔内に貯留することもあります。液体が貯留すると呼吸困難を起こして、犬は頭と首を伸ばして起立し、短くて速い努力性の呼吸をするようになります。そして、唇と歯肉は蒼白化(チアノーゼ)します。X線像では、肺の周囲に存在する液体によって、特徴的な りガラス”状の陰影が認められます。緊急の治療が必要で、獣医師はカテーテルや針を使って、肺の周囲から液体を取り除きます。この処置は、通常診断も兼ねていて、獣医師は、胸腔内に貯留した液体の種類によって原因を予測します。
     

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