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肺の腫瘍のほとんどはがんです。原発性の肺の腫瘍(肺組織に発症した腫瘍)は、喫煙しない犬には、まれです。一方、二次性や転移性の肺がん(乳晩、骨、甲状腺、皮膚など、体のほかの部位に発症したがんが肺に転移した腫瘍)は、頻繁に起こります。原発性と二次性の肺がんは、いずれもおもに高齢犬に起こります。肺の腫瘍闇症状がはっきりせず、咳の程度は軽症から重症まであり、通常は分泌物を伴わない傾向があります。また、犬は運動に耐えられなくなることがあり、進行した症例では、胸腔内に液体が貯留して、呼吸が苦しくなることがあります。 診断と治療 肺腫瘍を診断するために、胸部]線検査を行い、内視鏡で腫瘍組織を採取します。肺腫瘍は、高齢犬になってからの発症がほとんどのため、手術が選択されることはまれです。同様の理由から多くの場合、積極的な化学療法も実施されません。犬が少しでも快適に生活できるように、鎮静剤による治療が、もっとも多い選択肢です。肺がんになった犬のその後の経過は、あまりよくありません。 |