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胃拡張が胃の捻転(胃捻転)を伴うと、生命にかかわる病態となります。胃の一部またはすべてが捻転すると、食べ物が胃に出入りするのが阻害され、腹部が膨張します。犬はよだれを垂らしたり、吐き気をもよおしたり、休みなく歩き回り、気分が悪くなり、痛がります。すぐにショックの症状が起こります。胃捻転は、すばやく治療を受けた犬でも高致死率の急性疾患です。迅速な診断と、積極的な内科治療に併せてすみやかに手術を行うことが、生存の可能性を高めます。しかし、治療の効果はあまりみられません。 診 断 ]線検査によって確定します。犬は不快なだけの場合もあれば、進行したために生命にかかわるショック状態になる場合もあります。胃の中の圧力を減らすことが重要です。チューブを食道から胃の中に送ることができない場合獣医師は、腹壁から胃の中に直接太い針を刺します。 治 療 点滴とコルチコステロイド、抗生物質、続発する心臓の不整脈を抑える薬、組織を傷害するフリーラジカルの大量放出を抑制する薬を使って、ただちに緊急治療を始めます。同時に、手術によって胃を捻転させて元の位置に戻し、正常な位置にしっかり固定します。脾臓は、振り子のように動き、胃の捻転によって傷害を受けることが多く、切除するのが(おそらく不必要だが)通常です。 予 防 胃捻転の危険性のある犬は、食事の前後1時間は常に飲水を制限します。犬が水を飲みすぎないようにし、食後は運動をさせないようにしましょう。食事を少量ずつ分けて食べさせても、胃捻転の危険性が低くなることは証明されていません。 |