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    慢性腎不全はひそかに進行し、最終占馴こは尿毒症になります(p.307参照)。発症すると、犬はいつもより飲水量が多くなり、体脂肪と筋肉を失います。また、被毛は抜けて光沢を失い、ボサボサになります。犬は疲労のためにゆっくりと動き、元気をなくし、周りのことに関心を示さなくなります。空嘔吐を繰り返し、そのうちに泡をふいたり、食べ物を吐き始めます。そして身体が養えたりバランスがとれなくなります。最終的には痙攣を起こします。これは腎不全の末期といわれます。
    診 断
    獣医師は、小さく萎縮した腎臓、軽い心雑音、尿毒症臭のする息を確認します。犬の歯肉は、正常よりも乾いてみえます。血液生化学検査では、血液中の尿素や窒素、クレアチニン、リンが上昇します。しばしば貧血も認められ、血圧が上昇することもあります。
    治 療
    食事療法が中心になります(次記参照)が、十分な水も必要とします。液体はときどき経静脈的に、または場合によっては経皮的(皮下)に投与します。犬の高血圧は、エナラブリルのようなACE阻害薬か、アムロジピロン・ベシル酸のようなカルシウムチャンネル・ブロッカーで治療します。 

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