健康な犬
自然の防御機能
栄養のバランス
病気の診断
医療
免疫系
腫瘍
感染性疾患
外部寄生虫
内部寄生虫
皮膚と被毛
眼と視力
耳と聴覚
呼吸器系
心臓循環器系
口と歯
食道と胃
腸
膵臓と肝臓
尿路系
繁殖器系
内分泌系
脳
神経系
骨・関節・筋肉
老年性医療
|
腎臓
尿の通過
尿量と排尿回数
喉の渇き
膀胱と尿道の炎症
ストラバイト結石
シュウ酸カルシウム結石
尿結石
尿道の閉塞
前立腺肥大
前立腺感染
急性腎不全
慢性腎不全
食事と腎不全
糸球体腎炎
アミロイドーシス
|
慢性腎不全はひそかに進行し、最終占馴こは尿毒症になります(p.307参照)。発症すると、犬はいつもより飲水量が多くなり、体脂肪と筋肉を失います。また、被毛は抜けて光沢を失い、ボサボサになります。犬は疲労のためにゆっくりと動き、元気をなくし、周りのことに関心を示さなくなります。空嘔吐を繰り返し、そのうちに泡をふいたり、食べ物を吐き始めます。そして身体が養えたりバランスがとれなくなります。最終的には痙攣を起こします。これは腎不全の末期といわれます。 診 断 獣医師は、小さく萎縮した腎臓、軽い心雑音、尿毒症臭のする息を確認します。犬の歯肉は、正常よりも乾いてみえます。血液生化学検査では、血液中の尿素や窒素、クレアチニン、リンが上昇します。しばしば貧血も認められ、血圧が上昇することもあります。 治 療 食事療法が中心になります(次記参照)が、十分な水も必要とします。液体はときどき経静脈的に、または場合によっては経皮的(皮下)に投与します。犬の高血圧は、エナラブリルのようなACE阻害薬か、アムロジピロン・ベシル酸のようなカルシウムチャンネル・ブロッカーで治療します。 |