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    自然界では、犬の寿命は、食べ物を見つける能力、自分を守る能力、病気やけがを避ける能力によって決まります。一方、人と生活している犬の多くは、野生の犬に比べて長生きすることができます。寿命が延びることによって起こる老化は、病気ではなく自然な変化です。犬は年をとるに従って、活発さを失い、動きも鈍くなってきます。また加齢によって、病気になりやすくなりますが、飼い主が気をつけることによって、防ぐことができる病気もあります。病気とよく似た老化の症状があり、これを鑑別することが重要です。精神的な刺激が不足することによって、高齢犬は鈍感さを増し、嗜眠傾向になります。しかし、それによく似た症状である倦怠感や“抑うつ”は、病気からくるストレス応答です。犬の行動の変化が加齢による変化だと単純に考えてはいけません。犬の行動が変化した場合には、獣医師の診察を受けてください。一般的には、寿命の3分の2を過ぎた犬は、年2回の健康診断をしましょう。失見当識、社会性の喪失、睡眠パターンの変化などが一般的な症状で、ほとんどの高齢犬は、最終的には家族とあまりかかわらなくなり、昼間眠って夜間は眠らなくなります。ボーッとした様子で、宵を見つめたり、隅のほうに入りたがります。このような行動には効果的な薬があります。加齢に伴って、避妊手術を受けた雌犬はより攻撃的になり、去勢手術を受けた雄大は攻撃性が低下するという興味深い現象もみられます。  

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