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    生体のコルチコステロイドは、副腎で生成される生命維持ホルモンです。コルチコステロイド剤は略して"ステロイド"と呼ばれ、同じように“ステロイド"と呼ばれることの多いタンパク同化(ボディビル)ステロイドと誤解されることがよくありますコルチコステロイド剤には抗炎症作用があるため抗炎症剤およびかゆみ止めとして使用されています。さまざまな掻痺性皮膚病の治療の一環として、局所に使用することもあれば、関節や腱などの炎症を抑えるために、その部位に注射することもあります。気道の炎症を抑えて呼吸困難を治療する場合は、経口投与します。また、ショック状態(p.388参照)の犬を、コルチコステロイド剤で救うこともできます。コルチコステロイドには多くの種類がありますが、使用するにあたって、第一選択薬にはもっとも作用の弱いものを選び、臨床的に改善をもたらす範囲の最少量で投与しなければいけません。おもに使用される薬剤は、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロンです。コルチコステロイドは経口投与でも、筋肉内注射による場合と同じくらい速やかに、血液中にとりこまれます。
     

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