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耳ダニ(イヌミミヒゼンダニ)は、皮膚の垢を餌にする小さな寄生性節足動物です。子犬によくみられ、若齢犬ではおよそ10%に耳の炎症を引き起こします。ほとんどの耳ダニは耳の中にいますが、短期間を耳の外で過ごすダニもいて、このダニがたびたび再寄生の原因になります。耳ダニは、ほかの犬やネコにはよく伝染しますが、人には伝染しません。 診 断 子犬が耳を引っかいたり頭を振ったり、また赤褐色から黒色の耳垢状の耳だれがみられる場合には、耳ダニの存在が考えられます。耳ダニは白く、針の頭ほどの大きさで、光を照らしてみると、活発に動いています。背景を暗くして耳の塗抹標本を観察すると、うごめいているのがわかります。 治 療 処方薬や、処方せんなしで入手できるピレトリン含有の点耳薬で、少なくとも3週間は治療しましょう。ほとんどの薬によって、成虫は退治されますが卵には効かないため、すべての卵が醇化し、ダニが死滅するまで、投与をつづけなければなりません。ノミ用殺虫剤は、耳から出てきたダニを退治します。耳ダニによる疾患は、多くの場合、細菌や酵母の日和見的な二次感染を伴います。そのため獣医師は、細菌と闘う抗生物質や酵母を抑える抗真菌剤を処方することがあります。かゆみが激しい場合には抗炎症剤を使います。耳ダニは容易に蔓延するため、飼っっている犬、ネコをすべて治療する必要があります。ウサギヤフェレットがいる場合にも、同様に治療する必要があるでしょう。 |