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皐丸は、胎子時に腹腔内の腎臓付近でつくられます。その後、鼠径輪(鼠径部に開口)を通過し、陰のう(カコミ枠参照)に移動します。移動は出生前、または出生後数日間に起こります。皐丸が移動せずに腹腔にあることを停留幸丸といいます。片方の皐丸しか移動しない場合は、その犬は単皐丸であるといわれます。鼠径輪を通過して移動し、陰のうへ下降するまでに、皐丸は鼠径部の皮膚と鼠径筋のあいだにしばらく停滞しますが、これは異常なことではありません。多くの犬種で、皐丸が下降しない、または部分的に下降する状態は、遺伝的に起こります。また停留皐丸は、がんになりやすいといえます。 診 断 本来、両方の皐丸は陰のう内に存在しなければなりません。獣医師は、陰のうから鼠径部の鼠径輪までの皮下のある部位に皐丸を触知します。 治 療 腹腔内の皐丸を外科的に切除します。ある程度下降した皐丸、または鼠径輪を通り抜けている皐丸は、構造や大きさの変化を観察し、必要に応じて除去します。この状態は遺伝的なので、ある程度下降した皐丸、またはまったく下降しない草丸をもつ犬は、繁殖には通さないでしょう。去勢手術をすることが望まれます。 |