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 | 子宮の感染、すなわち子宮蓄膿症は命にかかわる病気です。子宮蓄膿症は発情期の数日後、あるいは数週間後、数か月後に発症し、早急な治療を必要とします。子宮蓄膿症の徴候には、発情期後の粘液排出があります。見た目には雌犬は元気にみえますが、子宮内では粘液産生細胞が増殖し、のう胞性子宮内膜過形成という状態になっています。これは臨床的には問題ではありませんが、粘液は、細菌の理想的な増殖をもたらします。その発情期または次の発情期に細菌は増殖し、粘液は膿に変化します。子宮頸管が開いていると、子宮から膿は排出され、膣を通り陰部の外へ排出されます。これは“開放性の子宮蓄膿症”で、比較的簡単に診断することができます。子宮頚管がかたく閉じていると、膿は子宮内に溜まります。これは閉鎖性の子宮蓄膿症で、この場合、症状は早くあらわれます。症状には、のどの渇き、食欲低下、頻回尿、運動不耐性などがあります。子宮蓄膿症時の体温は正常なことが多く、頚管が開いていると、くすんだ緑色をしたクリーム状の血様分泌物が、膣から排出されます。その後の感染経過で大量の膿が溜まった場合には、犬はショヅク状態になり、嘔吐、呼吸速拍、心拍速拍、発熱、虚脱などがみられます。 |