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    狂犬病は、肉食動物およびコウモリが必ず死に至るウイルス病で、南極とオーストラリア以外の大陸に存在しています。多くの先進国では、ワクチン接種によって発生は減少しましたが、開発途上国では、犬が保菌者となって、依然として猛威を振るっています。世界の異なる地域に住む特定の野生肉食動物のほかに、狂犬病の保有者かつ伝播者がいます。それには、ヨーロッパのキツネ、米国のスカンクおよびアライグマ、南アフリカのマングース、中南米のコウモリを挙げることができます。狂犬病は、ラブドウイルス によって引き起こされます。この微生物は、唾液を介して曖傷部位から侵入するのが一般的ですが、なめることによって伝播することもあります。狂犬病に感染した犬の唾液にはウイルスが充満しています。大の呼吸が速くなるため、唾液が泡状になることがよくあります。狂犬病ウイルスの感染環は、侵入部位から神経系を経て、脊髄と脳への経路をたどります(カコミ枠参照)。さらに、一神経系を介して唾液腺に集まりますが、消化穿系および肺にも移動します。暖まれてから最初に徴候があらわれるまでに1週間程度のこともあれば、1年に及ぶこともあり、曖まれた部位にウイルスがどのくらい貯留しているかによって変わってきます。喫まれてから2週間程度で、唾液が感染力をもつこともあるため、症状があらわれる前に感染源となる可能性のあることが、狂犬病の問題点です。狂犬病の最初の徴候としては、政行がみられる程度かもしれません。より一般的なのは、ほんのわずかな行動の変化です。人なつつこい犬がイテイラして人目を避けるようになったり、神経質な犬が社交的になったりします。ほとんどの動物は、狂犬病によって以下の2つの症状を示します。麻痔性狂犬病では、体を動かすことが困難になり、咽頸筋の麻痔によって飲み込むことができなくなるため、よだれが出るようになります。狂暴性狂犬病では、激しく興奮し、無性に攻撃的になります。光に対する過剰反応もよくみられる症状です(狂犬病の人は、よく永への恐怖感に悩まされますが、犬はこれを経験しないようです)。狂暴な時期は1週間つづき、最終的には麻痺状態になり、その2日後には死に至ります。
    診 断
    狂犬病は症状でもわかりますが、確定診断は脳組織の顕微鏡検査によって行います。狂犬病の疑いのある犬は人に危害を及ぼすので、正確な診断が不可欠となります。
    治 療
    感染した犬に対して有効な療法はありません。狂犬病の犬や疑いのある犬に接触しないよう十分に注意をする必要があります。暖まれた場合、壕傷部位に大量の水をかけ、石鹸および消毒剤で洗浄します。この方法でウイルスの一部を死滅させることができ、狂犬痛の抗血清を投与するまでの応急処置になります。
    予 防
    狂犬痛が風土病になっている地域の犬やネコおよびフェレットに対しては、ワクチン接種を定期的に実施する必要があります。法律上からも、犬には追加免疫のワクチン接種を実施しなければなりません。
    注 意
    飼い犬が、狂犬病の犬や疑いのある犬に暖まれた場合には、以下の予防措置をしましょう。ワクチン接種をしている犬の場合には、ゴム手袋をつけて、すぐに暖まれた傷口を石鹸と水で丁寧に洗浄します。獣医師に追加免疫のワクチン接種をしてもらい、少なくとも45日間は自宅療養をし、疑わしい徴候はどんなことでも獣医師に報告しましょう。犬、ネコまたはフェレットが狂犬病のワクチン接種していなかった場合は、地域の保健所に連絡を取り、6か月間は検疫用の犬舎に入れるよう手配します。犬は検疫所から出る1か月前にワクチンの接種を受けます。6か月の検疫期間に耐えられない場合は、残念ながら安楽死の処置を施します。 

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