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    北米、西ヨーロッパ、オーストラリ7のほとんどの地域では、すでにジステンパーは予防されていますが、世界別こは、いまだに犬の死亡の主要因になっています。症状は多様性を示しますが、初期熱、嗜眠状態、目やにおよび耳だれにはじまって、嘔吐、下痢、脱水、咳、眼および鼻からの粘桐性の高い黄色分泌物がよくみられます。抗生物質の投与によって、ほとんどの症状は改善しますが、数週間後には脳炎を発症し、痙攣、錯乱状態、立てつづけに唆むなど、わけのわからない行動をする犬もいます。なかには失明する犬もいます。ジステンパー感染を切り抜けた子犬の永久歯は、斑状歯になります。断続的な痛み、ミオクローヌスといわれる痙攣性筋塵縮が認められる犬もいます。最初は、犬が寝ているときか、くつろいでいるときに痙縮が起こりますが、やがてどんなときにも起こるようになります。鳴き方はいろいろですが、感染した犬はよく鳴くようになります。筋肉の痙攣は一生つづきますが、時間がたつと軽くなっていきます。ジステンパーは、ハードパッドともいわれます。ウイルスが鼻と肢のうらの皮膚を攻撃して硬化と亀裂を引き起こします。1970年代初藻まではこのジステンパーがよくみられましたが、現在、北米、西ヨーロッパではほとんどみられません。
    診 断
    通常は、症状を基に診断します。脊髄液の分析が行われることもあります。
    治 療
    通常は、治療によってジステンパー特有のさまざまな症状を抑える必要があります。日和見性細菌の予防または二次感染の防止には抗生物質を使用します。脱水状態を改善するた捌こ輸液療法を行い、嘔吐を止めるために制吐剤を投与します。神経症状を示している犬には、抗痙攣剤、鎮静剤および鎮痛薬が必要です。治療の成否は、いかに犬(通常は子犬)の免疫反応を引き出すことができるかによります。言い換えるならば、夫自身の全身状態および栄養状態によるところが大きいのです。
     

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