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このダニ媒介性疾患は、ベトナム戦争中に、軍用犬のあいだで発生し、米国で最初に診断されました。ほとんどが米国南部およびスペイン全土を含む地中海沿岸のヨーロッパで発生しています。リケッチアが原因で、感染したクリイロコイタマダニの咬傷から感染します。屏息した犬は1週間程度リンパ節が腫大し、発熱します。嗜眠状態になることも多く、硬直し、食欲を失います。鼻血、血尿および血便などの異常出血がみられることもあります。知覚麻痺、政行、うつろな表情など漠然と神経症状を示す犬もいます。治療を受けていない犬は、2〜4週間後に、一見回復したかのようにみえます。ジャワマン・シェパードのような犬種がエールリヒア症にかかりやすいという見方もあります。 診 断 初期に血小板数の減少がみられます(血小板減少症)。慢性化すると、赤血球数と白血球数の減少もみられるようになります(汎血球減少症)。 治 療 テトラサイクリン系抗生物質で、早期に治療を行うと非常に効果的です。病気が慢性化し、骨髄抑制が起こった場合には、抗生物質による治療が敷か月に及ぶことがありますが、経過については定かでありません。 予 防 できるだけマダニとの接触を避け、抗マダニ用に開発された製品または首輪を使用することです。 |